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【筋トレ】オーバートレーニングを避けるための回復-適応サイクルという考え方を紹介

 

筋トレをする人は誰でもオーバートレーニング(気力の喪失)の危険性があります。

「筋トレめっちゃ頑張ってきたけど、やる気が起きない」

「最近ジムに行きたくなくなってきた」

こういった思考法に陥ってしまうのはオーバートレーニングがもたらす一種の症状です。

本記事では運動強度を計画的かつトレーニングを継続的に実施できる考え方である

回復と適応(RA:recovery and adaptation)について紹介します。

近日中に運動強度を計画的に実施する方法についてまとめたいと思います。

 

疲労と回復ルーティンは肉体、精神の両面から捉えよう

疲労と回復ルーティンとは、トレーニングを行って疲労し、それを回復させようと食事や睡眠をとることで相互作用があります。

筋肉痛が起こると2~3日は痛みが抜けない場合が多いですよね

そういった時に回復を反復的に身体のなかで起きています。

また2つの面から回復が起こっています。

この2つが抹消疲労と中枢疲労です。

抹消疲労・中枢疲労とは

抹消疲労とは筋トレを行ったことによる身体の疲れです。

中枢疲労とは脳の疲れです。(筋トレをしたあとのダルい気分など)

例えば自転車を全力で漕ぐと、まず肉体的疲労がきて次に精神的に「もう無理」となるかと思います。

これが抹消疲労→中枢疲労という流れです。

抹消・中枢疲労の積み重ねで起こるオーバートレーニング

オーバートレーニングとは、トレーニングをやりすぎた場合、またはしっかりと休息をいれなかった場合、またはこの両方によるパフォーマンスの低下やケガ、疾患のことを言います。

オーバートレーニングかな?と思った人は以下のような症状が出ていないかチェックしてください。

・筋力増加の減少と停滞

・睡眠障害

・除脂肪量の減少(食事制限をしていない場合)

・食欲減退

・なかなか治らない風邪

・長引くインフルエンザのような症状

・トレーニングへの関心の喪失

・情緒不安定

・過度の筋肉痛

参考:NSCA パーソナルトレーナーのための基礎知識 P88

※ 明確な基準というのは機械では測定できない精神的・肉体的作用がありますので参考程度に。

回復と適応のサイクルとは

トレーニング後に休息することで身体的回復を促します。

多くの定義はありますが、回復とは「元の状態に戻るもしくはそれに近い状態になること」として考えましょう。

疲労を取り除く回復を行うこととは別にもうひとつの定義があります。

それが適応です。

例えばトレーニングを行ったことによって筋肉は発達していきますよね

この筋肉は負荷に耐えられるよう筋肥大や神経系の発達が促されたということです。

これは長期的に身体が耐えられるように自分の意思とは無関係に起こる反応です。

この筋トレサイクルを日々行うことによって身体は適応していきます。

つまり、心身の回復と心身の適応サイクルが筋トレを行われていると考えましょう。

つまり何が言いたいの?

かなり難しい話になってしまいましたが結局のところ、トレーニングをしすぎるとオーバートレーニングの危険性がありますよ。ということです。

トレーニングは高強度で毎日行っていると身体の回復が追いつかない場合がある。

または、精神的に疲れて中枢神経にまで悪影響を及ぼす可能性がある。

この2点に注意しながらトレーニングプログラムを組む必要があります。

特に日本人は限界まで追い込まないと筋肥大しないと考えがちで精神的に疲れやすいです。

頑張りすぎる方は身体のメンテナンスのために低重量で軽く動かす習慣をつける。

手抜きがちな方は月1回でもパーソナルトレーナーについてもらって、やる気を出す。

計画的に負荷の調整を行うことも筋トレを継続するうえで大事な要素だと思います。

なので身体のコンディションや扱える重量を日々チェックして身体と相談しながらトレーニングを行っていきましょう。

トレーニングを頑張りすぎるとよくないこと

トレーニングのやりすぎで起こるデメリットなどを紹介します。

自分自身でもわかりにくい症状なのですが、トレーニングのしすぎによるデメリットは下記の通りです。

・長時間トレーニングによる異化ホルモンの増加

・極端な覚醒状態が続くことによる異化ホルモンの増加

異化ホルモン「コルチゾール」について

コルチゾールとは筋肉を分解しようとイタズラをするホルモンの一種です。

コルチゾールのメリットもありますが、筋トレ面ではデメリットがよく取り上げられています。

この異化ホルモンは精神的ストレスを受けたり、トレーニング時間が60分以上長引いたりした時に増幅するなど言われたりしています。

海外での研究では、運動強度別のコルチゾールを検証した以下の論文があります。

Exercise and circulating cortisol levels: the intensity threshold effect

こちらの研究で報告されたことをまとめると

40,60,80%の最大酸素摂取量(VO2max)の強度で30分間の運動を行ったところ

60,80%の中、高強度のトレーニングによってコルチゾールレベルが優位に高まった

60分以上トレーニングを行うとコルチゾールが急激に高まるのか

これについては根拠が見当たらないので神話のようなものです。

トレーニングをしても問題ありません。

ただ、精神的状態も考慮しなければならないので自分がストレスを感じないトレーニング時間を選択することが大事です。

やっぱりトレーニングは1時間まで!

ジムでトレーニングするのが楽しくて1時間以上やってたり、目標達成のために一生懸命やらないと!といった理由で2時間も3時間も行う方がけっこう多く見受けられます。

本記事でお伝えしている疲労-適応サイクルとオーバートレーニングの考えから自分の経験まで考慮すると、やっぱりトレーニングは1時間までが最適なのではないかと思います。

大事なことは

・継続してトレーニングに励むことが出来る。

・ジムに行くのが楽しみ

この2点です。

精神的、肉体的にも元気な状態でなければ目標達成は遠のいてしまいます。

最速最短で良い身体!と考えるよりも1年でも2年でも時間をかけてじっくりと体作りをすることが大切です。

自分の性格や精神状態を十分考慮してトレーニング計画をたてるように心がけていきましょう。

 

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