肩の筋肉は三角筋と言われる上半身で一番大きな筋肉です。
この筋肉を鍛えることで、男性なら広い肩幅、女性なら腕を細く見せる効果も期待できます。
なので、積極的に鍛えたい筋肉ですね。
今回のテーマは肩を鍛えるのに最も効率が良いショルダープレスのフォーム、ダンベルとバーベルでの効果の違いなども解説していきたいと思います。
記事の信頼性
NSCA CPT パーソナルトレーナー 有資格
NSCA The Journal of Strength and Conditioning Research 英文会員
3年間20kg以上のリバウンドと20kg以上の減量を毎年繰り返してます。
英文の研究論文をできるだけわかりやすく解説していくコンテンツです。
ショルダープレスで鍛えられる三角筋とは
三角筋は肩を丸く覆う形をしているので、前横後ろでそれぞれ働き方が変わってきます。
その三角筋を鍛える際に重要なポイントは三角筋を三つに分けて鍛えてあげようということです。
三角筋(前部)
腕を前側に振ったり、物を持ち上げたりする動作で働きます。
主要種目
ショルダープレス
フロントレイズ
これらが主な三角筋前部を鍛える種目です。
三角筋(中部)
腕を真横に開いたり閉じたりする動作で働きます。
主要種目
ダンベルサイドレイズ
中部を鍛えるならダンベルサイドレイズを軸に鍛えることが出来ます。
三角筋(後部)
腕を後ろに振ったり、綱引きで引っ張る動作などで働きます。
主要種目
ダンベルリアレイズ
ケーブルフェイスプル
これらが主な三角筋後部を鍛える種目です。
それぞれ同じ三角筋でも大きく働きが変わってくるのがわかるかと思います。
しかし、働きが変わってくるとはいえど、同じ三角筋です。
今回はショルダープレスがなぜ優れた種目だというのかをデータと共に紹介したいと思います。
なぜショルダープレスがおすすめしたい種目なのか
研究論文からデータを引用してご紹介したいと思います。
Shoulders above the rest?
BY SAMANTHA SWEENEY, M.S., JOHN P. PORCARI, PH.D., CLAYTON CAMIC, PH.D.,
ATTILA KOVACS, PH.D., AND CARL FOSTER, PH.D.
こちらの研究報告では、三角筋の筋活動率というものを種目別にデータ化した報告です。
三角筋前部の筋活動率を表すグラフ
三角筋前部の筋活動率が左側から高い順になっています。
一番左側のDB Shoulder Press はダンベルショルダープレス
次いで、DB Front Raiseはダンベルフロントレイズ
それ以降は三角筋前部の筋活動率が横這いでそれほど効果的ではないと思います。
なので、筋活動率が最も高いダンベルショルダープレスは絶対に行いたい種目ですね。
三角筋中部の筋活動率を表すグラフ
左側から活動率の高い順です。
45°インクラインロウ、サイドレイズが効果的な種目だということがわかります。
少し順位は落ちますが、ダンベルショルダープレスも三角筋中部の働きが大きいということも示されていますね。
なので、ショルダープレスで前部をメインで鍛えながらも中部にしっかりと刺激を与えることが出来るということです。
ダンベルかバーベル、立ち座りどちらがいいのか
ショルダープレスが優れた種目だということがわかってもらえたかと思いますが、ここでもう一つ気になる点があります。
バーベルとダンベルどっちがいいの?
立って行うのか座って行うのかで違いはあるの?
ということ疑問から調べてみたら実際のデータがありましたので、ご紹介します。
EFFECTS OF BODY POSITION AND LOADING MODALITY
ON MUSCLE ACTIVITY AND STRENGTH IN SHOULDER
PRESSES
Saeterbakken, Atle H.1; Fimland, Marius S.2,3
Journal of Strength and Conditioning Research: July 2013 - Volume 27 - Issue 7 - p 1824-1831
doi: 10.1519/JSC.0b013e318276b873
ダンベルとバーベルでショルダープレスを行った場合の違いを比較した研究です。
三角筋前部中部後部での違いを表すデータ
筋電図の働きを比較すると、三角筋前部、後部はダンベルで行ったほうがいずれも高く、三角筋中部は、ダンベルで立ち居のほうが活性化するという結果が出ています。
つまりスタンディングダンベルショルダープレスがより効率的に鍛えられるということになります。
しかし、スタンディングでは高重量を扱うのが非常に難しいと思います。
効率よく発達させるには高重量も大事ですよね。
1回挙上できる重量に関するデータ
1回挙上できる重量を比較しても、座った状態のほうが高重量を上げられています。
上腕二頭筋と三頭筋の筋活動率に関するデータ
上腕二頭筋、三頭筋ともにバーベルショルダープレスのほうが、より腕に効くということも示されています。
つまり、この2つの研究を合わせて考えると、シーテッドバーベルショルダープレスとスタンディングダンベルショルダープレス この2つが、効率よく鍛えられると思います。
ショルダープレスのやり方 フォーム解説
ショルダープレスは肩関節と肘関節、背骨に負荷のかかる種目です。
間違ったフォームで続けていると関節や骨に悪影響を及ぼしかねない種目です。
なので、鏡でフォームをチェックしながら行いましょう。
バーベルショルダープレスのやり方
インクラインベンチがなかったので、スタンディングで解説します。
まず手が滑ってバーベルを落とさないようにサムアラウンドグリップで、手のひらでしっかり握りましょう。
握る位置は肩幅から少し広めに取ります。足幅は肩幅に広げましょう。
お腹に力を入れて、鎖骨部から頭上に向かって真っすぐあげていきます。
この時に、手首を返さないようにして、肘をバーベルの真下にくるようにしましょう。
ダンベルショルダープレスのやり方
バーベルと同様にサムアラウンドグリップで親指でダンベルをロックします。
足を腰幅に開き、勢いよくダンベルを持ち上げて肩の上にセットします。
肘がダンベルの真下にくるように注意しましょう。
腹筋にしっかり力をいれる
挙上する時には、ダンベル同士がくっつかない程度に、ハの字を描いてダンベルを動かします。
肩の上まで降ろして、肘を伸ばしきるまで挙げます。
ショルダープレスの注意点
背筋をそらしすぎない
肩の側面より後ろに腕をもっていかないjeremy ethier youtube channelより引用
ダンベルでもバーベルでもフルレンジでしっかり大きく動かすことを意識してください。
無理な重量で行っても効率よく鍛えられませんので、ストレッチをかけてから筋肉を収縮させられる範囲で重量設定をしてあげましょう。
おすすめメニュー
1種目目 バーベルショルダープレス 3セット6-10レップ 高重量
2種目目 ダンベルスタンディングショルダープレス 3セット10-12レップ 中~軽重量
1種目目に高重量で強い刺激を与えてから中~軽重量で三角筋をパンプアップさせるイメージです。
ぜひ今までショルダープレスをメインでやってこなかった方や、これから始めるという方はメニューに取り入れてみてください。
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