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筋トレを効率よくするフルレンジモーションとは パーシャルレップとの使い分けも紹介!

フルレンジモーションとは筋肉をしっかりストレッチさせてから収縮を目いっぱいしてあげることです。
ジムに通っていて気づくことがありませんか?めちゃくちゃ重りを足して小刻みにマシンを動かしてる人。
実はすごい頑張っているように見えて、実際はあまり効果的ではない。ということを研究論文を元にわかりやすく解説していきたいなと思います。

記事の信頼性
NSCA CPT パーソナルトレーナー 有資格
NSCA The Journal of Strength and Conditioning Research 英文会員
3年間20kg以上のリバウンドと20kg以上の減量を毎年繰り返してます。
英文の研究論文をできるだけわかりやすく解説していくコンテンツです。

 

フルレンジモーションとパーシャルレンジモーション

ジムに通っている方はぜひ他の人のトレーニングを観察してみてください。

参考にしてほしいタイプの人は、ボディビル系の身体つきをしている人です。

彼らは大抵の場合、フルレンジでしっかりダンベルを大きく動かすことを意識しています。

対して、唸ったりしてるのに身体の線が細い人は参考にしないでほしいと思います。

なぜかというと、自己満で小刻みにマシンを動かしていたり、唸る自分に自惚れていることに気づくと思います。(偏見ですが

なのでしっかり他人のトレーニングを参考にしつつ、本記事でお伝えするルレンジモーションを大事にしてください。

 

 フルレンジモーションとは


フルレンジモーションとは関節可動域内でストレッチと収縮を最大限行う動作です。

プッシュアップを例にとってみると

フルレンジモーション

フルレンジモーション

 

パーシャルレンジモーション
パーシャルレンジモーション

肩の関節可動域は身体の真横180度開きますよね。

パーシャルレンジモーションのほうでは、可動域が狭いことがわかります。

可動域が狭いということは、胸の筋肉を目いっぱい使いたいのに一部分しか働いていないということです。

対してフルレンジモーションのほうでは、胸がしっかり下まで降りているので胸にストレッチが十分入ります。

ストレッチが入るということは胸の筋繊維をフル動員してあげていることに繋がります。

このように、

フルレンジは可動域全体を使うこと

パーシャルレンジは部分的に筋肉を使うこと

という違いがあります。

フルレンジってどのくらい動かせばいいのかなと思ったら、まずはストレッチをしてどのくらい伸ばしたら痛くなるのかを確認してみましょう。

痛くなる直前の気持ちいいくらいが一つの目安となりますので、気になった方はストレッチから始めてみてください。

 

フルレンジモーションが筋トレを効率よくする

なんとなくフルレンジモーションのほうが効率良さそうということがわかっていただけたかなと思います。

ここでは、なぜ?という疑問に答えるべくフルとパーシャルレンジを比較した研究論文を紹介します。

筋トレの一つ一つに理由が欲しい、自分のやっていることに確信が欲しいという方ぜひ読んでいただきたいなぁと思います。

 ベンチプレス Full vs 1/2 vs 1/3

まずはベンチプレスで比較研究した論文を紹介

Bench Press at Full Range of Motion Produces
Greater Neuromuscular Adaptations Than Partial
Executions After Prolonged Resistance Training

J Strength Cond Res. 2019 Sep 26. doi: 10.1519/JSC.0000000000003391. Online ahead of print.

 

簡単に紹介したいと思いますので、グラフを参考にしてみましょう。

ベンチプレスレンジモーション

被験者は半年以上のトレーニング歴がある人物
10週間の変動制ベンチプレスのメニューを実施
レンジ別で筋肥大率を比較

BP FULLはフルレンジモーションです。

フルレンジモーションでベンチプレスを実施した白色のグラフが突出していることがわかりますよね。

次いで筋肥大率が高いのは、2/3レンジモーションです。

2/3レンジと1/3レンジでも大きな差が出てるので、ちょこちょこ狭い可動域で動かしていても、筋肉の肥大は微々たるものだということがわかりますよね。

なので、ベンチプレスを行う際は、必ず胸にバーがつくまで降ろして、肘を伸ばし切る直前まで挙げることが大事です。

 

 パラレルスクワットvsハーフスクワット

こちらはスクワットのレンジ別筋肥大率、筋力、体脂肪の変化を比較した論文

IMPACT OF RANGE OF MOTION DURING ECOLOGICALLY
VALID RESISTANCE TRAINING PROTOCOLS ON MUSCLE
SIZE, SUBCUTANEOUS FAT, AND STRENGTH

Journal of Strength and Conditioning Research: January 2014 - Volume 28 - Issue 1 - p 245-255

12週間のトレーニングで1週間に3日の下半身トレーニング
1グループ目 50度しゃがむパーシャルスクワット
2グループ目 90度しゃがむパラレルスクワット

トレーニングの詳細は▼を参考にしてください。

スクワットレンジモーション

 

特に2つのグループで決定的に違うことは、屈曲角が浅いか深いかで動かす範囲が違うことです。

こちらの研究でも想像通りの結果だと思います。

12週間のトレーニングにより効果的だったのは、筋力、筋肥大率ともにフルレンジモーションだったということです。

さらにフルレンジで動かすことで体脂肪率の減少も大きくなることが判明しています。

パーシャルレンジでは当然フルレンジよりも扱う重量が増えます。

しかし、重量が増えたからと言って筋肥大が促されやすいということではなかったということが言えます。

なので、浅く動かしても腰や骨に負担が大きくなるだけです。

軽い重量で大きく動かしてあげることで効果が増すということであれば、軽い重量を使ったほうが身体に優しいですよね。

こちらのスクワットに関する研究では、パラレルスクワットで実験を行いましたが、フル(完全にしゃがむ)スクワットでも比較研究してほしかったところ。

余談になりますが、フル、パラレル、ハーフスクワットでの効果の違いも研究した報告があります。

それによると、フルとパラレルでは筋電図の働きはほぼ変わりなくフルでしゃがむ必要はないと結論づけています。

なので、スクワットにおいてはそれほど重要ではないのかなと思います。

 

 パーシャルレンジも有効

フルレンジが最も効率的と紹介していきましたが、中上級者にとってはパーシャルレンジも効果的です。

フルレンジでしっかり動かしてあげてから、パーシャルレンジでさらに追い込むという手法です。

フィジーク界で最も有名なジェレミー・ブエンディア選手のトレーニングを紹介します。

動画終盤での追い込みのシーンでは、フルレンジではなくパーシャルレンジで動かない腕を無理やり動かしてあげています。

このような形でパーシャルレップを用いると非常に効果的です。

筋肉の動きをしっかり理解したうえでパーシャルレップというテクニックを使っていきましょう。

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

フルレンジとパーシャルレンジでの筋トレの効率が、どれほど違うか

研究論文をもとに理解していただけたかと思います。

筋トレを始めたばかりの方は、筋肉を大きく動かしてあげることを意識してどこに効いているか確認していきましょう。

意識が出来るようになったら、パーシャルレップというテクニックで身体をさらに追い込んであげるとより効率的に鍛えることが出来るかもしれませんね。

 


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