Journal of Strength and Conditioning Research (JSCR)の最新の研究論文で、ヒップスラストのバリエーションによる効果の違いという記事が発表されたので、一部抜粋してご紹介していきます。
日本でも女性に大人気の種目であるヒップスラスト。出来れば様々なバリエーションで鍛えたい部位を狙って筋肉をつけていきたいですよね。膝の股関節の外旋や膝の屈曲を意図的に行うことで効果の違いが出るのか研究論文を参考にわかりやすく解説してきます。
記事の信頼性
NSCA CPT パーソナルトレーナー 有資格
NSCA The Journal of Strength and Conditioning Research 英文会員
3年間20kg以上のリバウンドと20kg以上の減量を毎年繰り返してます。
英文の研究論文をできるだけわかりやすく解説していくコンテンツです。
ヒップスラストとは
ヒップスラストの基本的な正しいフォームについては筋トレ系論文YouTuberのJeff Nippardが解説していますので、上記の動画を参考にしてみてください。
英語がわからなくても理解できるような作りになっています。
自宅で自重トレーニングをしたい方はこちらの動画も参考にしてみてください。
ヒップスラストのバリエーションによる効果の違いとは
参考にした研究論文がこちら
Differences in the Electromyographic Activity of Lower-Body Muscles in Hip Thrust Variations
対象
7人のウェイトトレーニングを十分に経験しているパーソナルトレーナー
4つのバリエーションごとに筋電図の働きを観察
それぞれのバリエーションで効果に違いが出るかを検証
筋電図は大腿直筋、内側広筋、外側広筋、大殿筋、中殿筋、大腿二頭筋、半腱様筋で測定
方法
重量設定:40%1RM 8回
1.通常のヒップスラスト
2.プルヒップスラスト (かかとを臀部に近づけるように意識)
3.回転ヒップスラスト (少し足幅を広げてつま先を外に広げるように意識)
4.足を通常より前に出すヒップスラスト (通常は挙げ切った時に足と上体の角度が90°)
研究結果
参考:JSCR
4つのバリエーションによる効果の違いをグラフで確認してみましょう。
まず目につくのが、足を通常より前に出した回転ヒップスラストですね。
大殿筋、中殿筋の筋活動率が最も高い結果となっていますが、反対に半腱様筋の効果は薄いようです。
つま先を外に広げる意識を持つことによって、よりお尻を収縮させることができるのでこのような結果が得られたのだと思います。
次に大きく結果が異なる部分は、足の位置を遠くに設定したヒップスラストですね。
それぞれグラフの右から2番目です。
足を遠くの位置に設定することによって、大腿二頭筋と半腱様筋の筋活動率が上がるということがわかります。
このグラフからわかることを簡単にまとめると
大殿筋狙い=つま先を外に広げる意識
中殿筋狙い=つま先を外に広げる意識 or かかとをお尻に近づける意識
内側広筋狙い=通常のヒップスラスト
外側広筋狙い=通常ヒップスラスト or 回転ヒップスラスト
大腿二頭筋、半腱様筋 (ハムストリングス)=足を遠くの位置にする
ざっくりまとめるとこんな感じになるかと思います。
こちらの研究論文のなかでも書いてありますが、使っている筋肉を十分に意識して動かすことによって効果が変わってくるということも頭に置いておきましょう。
しっかりと目的をもって、力の入れ方や動かし方を意識することでトレーニングの効果が変わってきます。
女性の場合でしたらお尻をしっかり発達させたいと思いますので、つま先を外に広げるイメージで下半身を動かしてあげるといいかなと思います。
トレーニングの効果を最大限高めるためにぜひ参考にしてみてください。
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