カフェインが筋トレの効率を上げるということが一般的に知れ渡ってきていますよね。
カフェインを摂ると集中力が上がるとかパフォーマンスがあがった!など良く紹介されたりしています。
そう言われ始めたものの本当か?と疑問に持つ方もいると思います。
本記事では2020年度に発表された最新の研究論文を引用して紹介していきたいと思います。
カフェインの効果を紹介すると共にメリットデメリットについても解説していきます。
本当に効果的だということの裏付けが欲しい方やそんな効果があるんだと興味のある方はぜひご覧ください。
記事の信頼性
NSCA CPT パーソナルトレーナー 有資格
NSCA The Journal of Strength and Conditioning Research 英文会員
20kg以上の増量と20kg以上の減量を3年連続で実施。
フィジーク大会出場経験あり
英文の研究論文をできるだけわかりやすく解説していくコンテンツです。
カフェインの効果とは
カフェインを摂取すると血中濃度が最高に達するのが30~45分後と言われています。
そしてカフェインレベルは4時間程度持続し、その後低下していきます。
なので、トレーニング30分前にはカフェインを摂取しておくとパフォーマンスの向上が見込めるということです。
それは眠気を防止したり、ドーパミンとエピネフリン(アドレナリン)レベルを高めることで集中力やパワーが向上が期待できます。
さらに持久力まで向上するということで全てのアスリートにおすすめできる成分と言えます。
良いこと尽くしな成分なので、合法ドーピングとさえ言われていたりします。
ネスレ日本のコラムのなかで合法ドーピングと紹介されている記事もよかったらご覧ください。
ネスレ日本 ウェルネスコミュニケーション室 室長 福島洋一(pdfファイル)
2004年以前まではドーピングの一種として禁止されていたほど効果が高かったことが伺えますね。
もちろん2004年以降はドーピングではないので、しっかりと合法となっています。
カフェインのメリット
主な作用としては
神経:神経活性化により集中力と眠気防止
ホルモン:エピネフリン(アドレナリン)活性化
脂肪燃焼:脂肪燃焼能力向上
筋肉:運動皮質に良い影響を与える(筋活性化)
体温:エネルギー効率アップにより熱産生アップ
筋グリコーゲン:グリコーゲン節約により持久力アップ
主に期待できる効果は上記の通りです。
ただの眠気覚ましと集中力向上と考えられがちですが、実は脂肪燃焼や体温の上昇による代謝向上が見込めるのです。
なので、ダイエットのためにウォーキングをするといった時にも事前にカフェインを摂取しておくことでウォーキングの効果も向上することでしょう。
カフェインのデメリット
注意したい点としては以下が挙げられます。
夜間に摂取することで睡眠の質低下
空腹時に摂取で下痢、吐き気を引き起こす可能性
利尿作用による脱水症状
血圧上昇による動機
夜間にトレーニングをしなくてはならない人などは特に気をつけたいですね。
眠りの質が低下することは筋肉をしっかりと休ませることが出来ないので、睡眠の質は大事です。
また普段から水分を摂っていない人は脱水症状に気をつけましょう。
不安な方は、セット間の休憩中に必ず一口水分を含むようにすることを心掛けましょう。
血圧上昇に関しては、心臓血管系が元々弱っていたり、循環器内科を受診しているような人は注意が必要かもしれません。
健康体である人はデメリットを全く感じないと思いますが、内臓系が弱かったり不安がある人はカフェインの量を少しずつ増やすなどして自分の身体と相談しながら摂取していきましょう。
カフェインの摂取量はどれくらいがいいのか
摂取量は人それぞれ対容量上限があり、個人差によるところが大きいです。
一般的なラインは
成人:1日400mg未満
エナジードリンクのモンスターを例にすると
一本(355ml):140mg
3本飲むともう超えてしまいますね。
ただこれは厚生労働省のHPの内容を引用すると
カフェインを一生涯摂取し続けたとしても、健康に悪影響が生じないと推定される一日当たりの摂取許容量(ADI:Acceptable Daily Intake)については、個人差が大きいことなどから、日本においても、国際的にも設定されていません。
厚生労働省HP 食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~
人それぞれカフェインを摂取できる量は違うから自分の体調と向き合って、どれくらい摂取したら体調が悪くなるだとか自分で判断するしかないということです。
なので、まずは一日400mgを上限に摂取してみることをおすすめします。
一気に300mgのカフェイン摂取で動機が凄かった体験
倒れるんじゃないかと思ったカフェイン入りのサプリメントを紹介します。
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これはプレワークアウトサプリといって運動前に摂取するとパフォーマンスが向上するサプリです。
これはカフェイン含有量が300mgも一杯分で入っています。
300mgぐらい大丈夫でしょ!と飲んでトレーニングに向かったのですが、高重量のベンチプレスをした瞬間に目の前がぼんやりと白飛びしました。
ヤバいと思ってすぐにトレーニングを中断して休憩を取ったのですが、高重量を持った瞬間の意識が飛びそうになったことは忘れられません。
それからは一杯分ではなく半分飲むようにして量を調節することで、意識が飛びそうになることはなくなりました。
なので、いきなり多量のカフェインを飲むのではなく少量の摂取からスタートして徐々に増やすことを強くおすすめします。
2020年最新研究論文を紹介
実際にカフェインがどの程度効果が見込めるのかを研究した論文を紹介していきます。
本項目では2020年度発行の最新の記事に絞って紹介しますので、参考になればと思います。
NSCA JSCR(有料記事)からの引用になりますので、気になる方は概要だけチェックしていただけます。
筋トレのパフォーマンス向上効果
まずは最も期待したいパフォーマンス向上に関する研究報告を見ていきましょう。
Caffeine's Effects on an Upper-Body Resistance Exercise Workout
Journal of Strength and Conditioning Research: June 2020 - Volume 34 - Issue 6 - p 1643-1648
上半身のレジスタンストレーニングに及ぼすカフェインの効果について。というタイトルですが、精神面に関しても合わせて調査していますので紹介します。
✔ 対象
1年以上のトレーニング経験者 カフェインを使用してこなかった人(200mg未満) |
✔ 方法
プラセボ(偽物)とカフェイン(800mg)を投与(60分前) 1.ベンチプレス 2.インクラインベンチプレス 3.ダンベルベンチプレス それぞれ1RMの80%で3セット |
✔ 結果
プラセボ(偽物) | カフェイン入り | p | |
ベンチプレス | 4.42±2.56 | 4.80±2.66 | 0.032 |
インクラインベンチプレス | 4.36± | 4.91±2.29 | 0.018 |
ダンベルベンチプレス | 7.16±3.37 | 6.91±3.47 | 0.433 |
結果のまとめ
カフェインを摂取することで、ベンチプレスとインクラインベンチプレスの反復回数が大幅に増加
ブルネルムードスケール(BRUMS):気分が高揚する効果が高かった
数値がカフェインのほうがプラスに働いてるのがわかるかと思います。つまりパフォーマンスが向上したということです。
もう1つまとめたのが、ブルネルムードスケールという気分に関する状態を観察する方法についてです。
これは「テンション、気分の低下、怒り、活力、疲労、混乱」など6つの気分因子を測定して、精神的状態を客観的に測定する方法です。
今回の実験ではこのBRUMS法で気分に関する調査も行ったところ、気分の高揚が認められています。
テンションが高く前向きにトレーニングに取り組むことが出来るから、パフォーマンスも向上したということですね。
ぜひトレーニングにカフェインを取り入れて効果を体感してみてください。
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